ヘナをご存知ですか?
ヘナは植物を乾燥させてパウダーになったものを水で溶いて使う染料です。
色は緑ですが、髪の毛は赤く染まります。
100%自然由来ですが、インドでも特に有名なのがパンジャブ地方産のものです。
私達には髪を染めるヘナとして知られていますが、
実はインドから北アフリカの国々では、手や足に模様を描く染料として使われています。
インドでは結婚式前夜に新郎新婦のそれぞれの家に多くの親族友人村人が集まって、
手足に吉祥模様を描きます。
もちろん女性たちも子供から大人までお互いに描きあって、お祝いムードが盛り上がっていきます。
また、ヒンドゥー教の神事などの時も女性たちは手を染めています。
初めて見たのは北アフリカのチュニジアを旅したときで
頭から長い黒いベールで全身を覆い隠していた女性の手が赤茶色に染まっていて
これはなんだろう?とビックリしました。
ヘナで模様を描き、数時間置いて乾燥させます。
緑の色が薄くなってパリパリに乾いていきます。
色の出が良くなるようにレモン汁やオイルを塗ったりすることもあるようです。
一度描くと10日間から2週間程はだんだん消えていくものの残ります。
吉祥模様を描くのが得意な女性は引っ張りだこです。
女の子は描いてもらうものの、早く自分が描く側になりたくてウズウズしています。
結婚式前夜にはヘナを描くという大事な行事は、同時に歌って踊っての女性たちの大騒ぎになり、
花嫁花婿へのお祝いの夜が更けていきます。