ほとんどのインド女性は長い髪をしています。前髪も切らない。
どんなに歳を取っても短くはしない様です。
自然由来のアーモンドや杏のオイルなどを塗り込んで、漆黒の長い髪を大事にしています。
北インドでは結婚したらスカーフを着用します。
寝るとき以外はどんなに暑くても農作業で汗をかいても、スカーフを被っています。
ムスリム女性のヒジャブと同じ様な意味合いがあるのでしょうか。
夏の繁忙期などはとにかく時間があったら寝たい、と言うほど疲れているうえ、
長い髪の毛なので洗髪の時間さえも惜しい。
清潔とは言いがたい状況ではあります。
時間がある秋の日などは庭先に座って女性達がお互いの頭をいじっているのを見かけるのですが
何をしているのか分かりませんでした。
聞いてみると「シラミ取りっこ」でした。
「ほらこれ」と爪で潰したモノを見せてくれるのですが、何しろ小さすぎて見えない。
「ホラこの赤いのよ」「どこに?」まったく見えない。
いやいやそんな時間があったらさっさとシャンプーしておいで、と内心思ったけど。
近年はシャンプーも豊富に使われる様で、シラミも減ってきているということは
きちんとお伝えしておきます。
一年中暑い南インドの女性はどうでしょう。
勿論みんな長い髪をシニヨンに結っていて、そこに生花が飾ってあります。
白い花を多く見かけましたが、ジャスミンの花ではなかったかと思います。
街角では髪飾り用に糸に通した生花を長さで量り売りしている花売りの姿を多く見かけます。
聞いてみると、生花の髪飾りはお寺、役所、学校や病院などの公共の場所に入る時の正式の装いだそうです。
そういえばミャンマーのアウンサンスーチーさんもいつも美しく生花の髪飾りをしていますね。
朝、身支度を整えて、髪に生花を飾り一日を始める。
自然に恵まれた地域ならではのなんとも優雅な習慣は素敵ですね。