インドのブダガヤはお釈迦様が悟りを開いた場所として有名です。
世界からの寺院が建っていて、お坊さんも世界各国から来ています。
もちろん中心は大菩薩寺院、菩提樹がある寺院です。
仏教徒だけでなくインド中からヒンドゥー教徒の人々もお参りにきます。
菩提樹は想像以上の大木で大きくたわわに枝を広げています。
現在の樹はお釈迦さまが座られていた樹の子孫になるそうです。
現代まで大切に守られてきたことがよく分かります。
樹の下では祈りが捧げられたり、お参りしたり、瞑想したり、五体投地をしたり、
お坊さんや人々がそれぞれに時間を過ごしています。
喋る人はいないので、静かに静かに時間が流れているようです。
ときどき樹を走るリスが目に留まります。
私もしばらく座っていましたが、ひとひら葉が落ちてくるのが見えました。
するときそれまで静かに音もたてず座っていたどこかアジアからの女性のお坊さんたちが
その葉を拾おうと争うように飛びつきました。
いままでの静かな様子と争うむき出しの姿の差に、
「そりゃあそうだよねえ」と思うだけでした。
寺を一歩出ると物売りが集まってきます。
「お供えの花はどうだ」
「両替しないか』
「お土産品はどうだ』ときて、
最後の決めは「菩提樹の葉、あるよ」と高額な葉を売りつけてきます。
もちろんニセモノです。
ブダガヤに居る各国のお坊さんたちは早朝、大菩薩寺院のお掃除を順番で行なっています。
私はブータン寺にご縁があり、お坊さんたちと知己があります。
「掃除当番の時に拾って、頂いてきたよ」
と本物の菩提樹の葉を下さいました。
その葉はラミネート加工して大切にしてしています。
というわけで、今日の話のオチは私の自慢話になってしまいました。ちゃんちゃん。