砂曼陀羅、砂まんだら、をご存知ですか?
お坊さんたちが色が付いた砂で巨大な曼陀羅を描きます。
数週間かかって描かれます。
そして完成したら、即、壊されて砂は川に流されます。
曼陀羅を描くこと自体がお坊さんの修行になっているのですが
この完成後に壊されるということが仏教の教えになっています。
「諸行無常」の教えだそうです。
この世の全てのものは常に移り変わっています。
同じ所にいつまでも留まってはいません、それは物も心もそうです、永遠はありません。
そして執着心を持たないことを教えています。
綺麗なもの、好きなもの、はいつまでも自分のそばに置いておきたいですよね。
手放したくありません。
これも物や人の心もそうですね。いつまでも自分のものであって欲しいと執着します。
これほど難しい人の心ですが、自分で鍛えていかなくてはなりません。
時間と根気で作りあげたこの世のものとは思えないほど美しい曼陀羅を一瞬で破壊する。
これが目で見せてくれる仏の教えです。
なんと美しくはかなく厳しいものでしょう。