インドの話です。
結婚の際に親は娘に金銀のアクセサリーを持たせます。
嫁に迎える方も金銀のアクセサリーを結納の品として渡します。
ネックレス、額に垂らしてつけるもの、髪飾り、鼻と耳を結ぶ大きな飾り、腕環、指輪、
足首に付けるシャンシャンと音の出る銀のアンクレット、などなどです。
それはそれはどれも豪華なものです。
結婚に関する準備で一番お金が掛かるものです。
これは家族の財産です。
新しく家族として迎える嫁に対して、次世代への財産分与といったものでしょうか。
もしも食べることに困るようになったり、お金が必要になった時には、
これを使いなさい、という親からの支えでもあるようです。
インドにはダウリーとよばれる嫁入り金のしきたりもあります。
これは嫁の家族から嫁ぎ先へ渡されるお金です。
地方によってはこの金額が少ないと嫁がいじめられたり、最悪のケースでは殺されたりというニュースもあります。
ダウリーが用意出来ないと結婚も出来ないという話もあるようです。
私がよく知っているインドヒマラヤの村では、ダウリーの話は聞いたことがありません。
聞くのは金銀の多寡の話ばかりです。
両家の親からの金銀を身につけて花嫁は新しい家族の一員となっていきます。