近頃、ちょっと考えさせられたニュースがあります。
それは小学校では苗字を「さん」付けで呼ぶことにしようということです。
呼び捨て禁止、ニックネーム禁止です。
皆さんの子供の頃はどうでしたか?
思い出してみると、苗字をさんで呼ばれたり、苗字や名前を呼び捨てにされたり、
もちろんニックネームもありました。
必ずしも好ましいものばかりではなく、からかうようなものもありましたが
場面や人によっていろいろ使い分けていた記憶があります。
さん付けで統一するのはイジメ差別区別への対応だと思われます。
みんな同じ、みんな一緒です。
イジメられていた人はとてもいいことだと賛成していたようです。
私が注目した意見は日本在住外国の方の発言です。
世界でこんなにいろいろ呼び方を使い分けているのは日本だけだというのです。
外国ではミスターかミセス、たまにミズということもありますが、名前は呼び捨てでです。
会話ではさん、君、ちゃん、呼び捨てが日本です。
これも一つの文化だと考えたら、いきなり「さん付け」に統一というのは
少し残念だという気がする、というようなことを言われてました。
なるほどそうだなあと思いました。
呼ばれる方が不快に思わないということが大前提ですよね。
以前に働いていた会社ではドイツ人とイギリス人の採用が始まるときに
受け入れ側として異文化交流という講義を受けました。
その時に言われたことで印象に残っているのは
国民性の話の中でドイツ人にはミス、つまりはさんづけで苗字を呼んでください、
イギリス人には名前を読んでください(つまり呼び捨てです)
というものでした。
名前を呼ばれるときに違和感を持たれないようにという気配りです。
異文化、異人種がうまくやっていくための小さなコツはなかなか興味深かったです。
大事なことは相手のバックグラウンドを思いやる想像力を持つということに尽きると思います。